Netflix映画『ボーイズ・イン・ザ・バンド』見どころ感想・キャスト紹介!9人のキャラクター人間像も!

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映画レビュー

  1. 『ボーイズ・イン・ザ・バンド』ってどんな映画?
  2. 映画『ボーイズ・イン・ザ・バンド』あらすじ
  3. 映画『ボーイズ・イン・ザ・バンド』ー9人の登場人物&キャスト紹介ー(キャラクター人間像分析)
    1. マイケル(主人公) / ジム・パーソンズ(Jim Parsons)
    2. ハロルド(誕生日パーティーの主役)/ ザカリー・クイント(Zachary Quinto)
    3. ドナルド(マイケルの旧友)/ マット・ボマー(Matt Bomer)
    4. アラン(マイケルの旧友・同級生)/ ブライアン・ハッチソン(Brian Hutchison)
    5. ラリー(マイケルのゲイ仲間)/ アンドリュー・レイノルズ(Andrew Rannells)
    6. ハンク(ラリーの恋人)/ タック・ワトキンス(Tuc Watkins)
    7. エモリー(マイケルのゲイ仲間)/ ロビン・デ・ヘスス(Robin de Jesús)
    8. バーナード(マイケルのゲイ仲間)/ マイケル・ベンジャミン・ワシントン(Michael Benjamin Washington)
    9. カウボーイ(男娼)/ チャーリー・カーヴァー(Charlie Carver)
  4. 映画『ボーイズ・イン・ザ・バンド』見どころ・感想
    1. ジム・パーソンズの新しい一面が堪能できる
    2. Netflixと名プロデューサー”ライアン・マーフィー”がタッグを組んだ作品!
    3. ドナルド&ハロルドは、主人公マイケルにとっての”ジキルとハイド”?
    4. みんな何かで現実逃避している
    5. アランは結局、ゲイなの?ストレートなの?飛び交う考察!
    6. マイケルは何故カニを振る舞った?
    7. 伝説のゲイバーが登場している
    8. 主題歌となったサム&デイヴの名曲「Hold On, I’m Coming」が意味深!
  5. 最後に…。

『ボーイズ・イン・ザ・バンド』ってどんな映画?



映画『ボーイズ・イン・ザ・バンド』(The Boys in the Band)は2020年、アメリカの都会派ヒューマンドラマ。
1968年に物議を醸したゲイ・カルチャー舞台劇「真夜中のパーティー」が基となっています。
そして基となった「真夜中のパーティー」は、作品誕生50周年を迎えた2018年に一度「ボーイズ・イン・ザ・バンド」としてブロードウェイでリメイク公演されています。
舞台にもかかわらず、キャスティングされたのは「ビッグバン・セオリー(The Big Bang Theory)」のジム・パーソンズ、「HEROES/ヒーローズ」『スター・トレック』シリーズのザカリー・クイント、「ホワイトカラー」シリーズのマット・ボマーなどの実力派人気俳優たちだったこともあり、大きな話題になりました。
舞台監督を手掛けたのはジョー・マンテロ。
そして映画版となる本作『ボーイズ・イン・ザ・バンド』の監督もブロードウェイに引き続いてジョー・マンテロ監督です。
さらには、ブロードウェイ版に出演した人気俳優たちも再登場!
生で見れなかった伝説の舞台がそのまま映画になっちゃったんだから、そりゃー観ちゃいますよね。
LGBTQに対する偏見が緩和されつつある現代には同性愛的作品も溢れんばかりですが、「真夜中のパーティー」が公演された1968年頃には”激しくタブー視”されてたジャンルでした。
監督・俳優たちは全員、並々ならぬ勇気をもって作品に挑んだそうです。
しかし2020年、リメイク映画として製作された本作『ボーイズ・イン・ザ・バンド』に登場するキャストは、全員が”オープンリー・ゲイ“です。
カミングアウトしても成功してる俳優たちばかり。時代は変わりました。
監督ジョー・マンテロもそうですし、製作総指揮を務めたライアン・マーフィー(Ryan Murphy)だってそう。
まだまだ世の中から”敵意の眼差し”を食らってた時代に生きていた同性愛者たちの「恋のから騒ぎ」と人生の過酷さを、ユーモア・・・・という涙でたっぷり魅せてくれるとってもムーディーな作品なのです。


映画『ボーイズ・イン・ザ・バンド』あらすじ


ストーンウォールの反乱が起こった一年前、1968年のニューヨーク。
マンハッタン高級アパートの一室で、ある人の”誕生日パーティー”が開かれようとしていた。
計画したのはオシャレ中年・・・・・・のマイケル。
ブランド物のファッションに身を包み、世界を転々としている。
本日集まるメンバーは、職業も個性もバラバラなゲイ仲間たち。
素敵な部屋と料理、そして素敵な仲間たち…今日は我がプライド・・・・・・に掛けても特別な夜にしなければ。
用意周到に意気込むマイケルだったが、今日に限って次々と想定外・・・が巻き起こる。
前乗り到着するメンバーに出鼻を挫かれ、呼んでも無い刺客に心掻き乱され、正気を失っていく。
何も知らずにドアを叩くメンバー達は皆楽しそう。
やがて刺客は現れ、パーティーの主人公も…。
ヤケクソになったマイケルは、人格変えちゃう”禁断のお酒”に手を伸ばしてしまう。
さらに不運なことに、突発的な大雨に襲われアウトドア・リビングはぐちゃぐちゃに!
部屋に閉じ込められたホロ酔いメンバーたちは1人ずつ、正気を失ったマイケルの毒牙に掛けられていく…。


映画『ボーイズ・イン・ザ・バンド』ー9人の登場人物&キャスト紹介ー(キャラクター人間像分析)


マイケル(主人公) / ジム・パーソンズ(Jim Parsons)


マイケルは主人公。
ゲイなんだけど、社会生活上ではオープンにしていません。
誰よりも人目が気になる完璧主義タイプ・・・・・・・なので、いつも高級ブランド服で身を包み、老化による体型変化&薄毛チェックも欠かさない。
性的趣向に2面性があるようににも2面性があり、重度のコンプレックス&闇を抱えてます。
そんな自分を解放させてくれるのはお酒!
なんだけど、開放された時のマイケルは”悪魔”そのものです。
気配りできる優しい人=毒性強きインテリ悪魔、どちらもマイケル。
完璧じゃない自分を正当化する為・・・・・・、いつか完璧な自分になれる事を祈る為、クリスチャンのフリ・・して教会に通い続けています。


そんな複雑な主人公マイケルを演じてるのはジム・パーソンズ
そもそも『ボーイズ・イン・ザ・バンド』を観ようと思ったのは、ジム・パーソンズが出演してると知ったからなんです。
「ビッグバン・セオリー」のシェルドンを愛し過ぎていたから。
私の中では<シェルドン=ジム・パーソンズ>なので、別の顔も見てみたかった。
(怖いもの見たさ?)
「ハリウッド」に続き、またもやライアン・マーフィー絡みであることにも興味をそそられました。
「ハリウッド」でのサイコパス・キャラも素敵?でしたが、本作で魅せた”泣きの演技“は凄かった!
正直、ここまで凄いって想像ついてませんでした。。
コメディーを征する俳優(心から笑わせることが出来る俳優)の本気・・を見せつけられた気がします。
あのシーン・・・・・を思い出す度、すぅ~っと涙がこぼれ落ちます。

ジム・パーソンズの出演作&プロフィールはこちら

ハロルド(誕生日パーティーの主役)/ ザカリー・クイント(Zachary Quinto)


ハロルドは、今宵誕生日パーティーの主役です。
とっても謎多き人物で、プライベート的なものが一切見えてきません。
心を見透かしつつも紳士に振る舞う言葉のテクニシャン・・・・・・・・・で、その佇まいは王者の風格。
ジャズとマリファナを愛し、自分を夢ぼかす事で”秘めたるトゲ“を封印しています。
(怒らせたら一番怖い人。)
でも基本的に、人に優しく自分に厳しいオカマです。

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演じてるのはザカリー・クイント
激ヤバです!ホント大好物!
あの異様な迫力はザカリー様ならでは・・・・・・・・ですねww。
『スター・トレック』シリーズのスポック役でも活躍してますが、個人的には「HEROES/ヒーローズ」でのサイラー役がお気に入り♪(震え上がっちゃう恐ろしさww)
クセのあるジェスチャーに妖艶な声、舐め上げるような皮肉な笑みで”謎多きハロルド”を見事に体現しています。

(ザカリー・クイントのプロフィール&出演作一覧はこちら)


ドナルド(マイケルの旧友)/ マット・ボマー(Matt Bomer)


ドナルドはマイケルの旧友でゲイ。
いつもはマイケルと2人で会ってるけど、今回は満を持しての仲間入り。
メンバー達にとっては”お初ぅ~”な人物です。
幼少期から刷り込まれてきた”親からの・・・・侮辱虐待”で心を病んでいますが、両親の顔色をうかがい続けて生きてきたせいか、誰よりも空気が読める心優しい人。
王者ハロルドとは真逆のタイプですね。
しかし、どちらもマイケルにとって大切な存在なのです。



そんなドナルドを演じてるのはマット・ボマー。
『マジック・マイク』のケン役、それと「ホワイトカラー」の主人公ニール役で有名ですが、本作の製作総指揮ライアン・マーフィーが手掛けた「アメリカン・ホラー・ストーリー」シリーズにも出演していた色男。
ドナルドの卓越した”顔色センサー“を表現すべく、自分がクローズアップされてないシーンでも「じぃ~っ」とメンバー達の顔を見極める仕草をし続けています。(よく見てみて下さいねww)
こういう細やかな演出が、ラスト付近の見せ場シーンに繋がっていくんですね。



アラン(マイケルの旧友・同級生)/ ブライアン・ハッチソン(Brian Hutchison)


アランはマイケルの旧友で、同じ大学の同級生でした。
マイケルと同じく、ゲイなんだけど社会生活上ではオープンにしていない。
・・・もしくは、本当にストレート・・・・・かもしれない人。
捉えようによっては”どちらとも取れる”、曖昧なスリリングさが物語を掻き乱していきます。
マイケルとはストレート同士・・・・・・・として長い間友情を育んできたのですが(要するに男同士の友情)、酒乱と化したマイケルの暴露話や初対面ハンクに向ける♡視線でキャラ像がブレてくる。
大事件が起こった今夜以降もマイケルとの友情は続くのか?
あれこれ本心を探りたくなるキャラクターです。


アランを演じてるのはブライアン・ハッチソン。
主に舞台で活躍してる俳優さんです。
舞台版「ボーイズ・イン・ザ・バンド」に出演したので、その流れで同役にキャスティングされました。
酒を飲むと人格変わるキャラなので、キリっとした”勝ち組顔”の時と、オロオロした”狼狽顔”のギャップ演技・・・・・・が見どころ。
髪の乱れは心の乱れ!?



ラリー(マイケルのゲイ仲間)/ アンドリュー・レイノルズ(Andrew Rannells)


ラリーはマイケルのゲイ仲間です。
2年前に知り合ったハンクと同棲しています。
なんだけど、「束縛されるのはゴメンだ!」と言って複数人との情事を楽しんでいる。
単純明快な”かまってちゃん”タイプで、ハンクの気を引く為にプレイボーイを続けてるもあります。
もしかしたら、仲間内では”いちばん女の子っぽい“かも。
あからさまに嫉妬しますし、分っかり易い当てつけ・・・・でハンクを辟易させたりします(笑)
憎めませんww。


そんなチャーミングなラリーを演じてるのはアンドリュー・レイノルズ。
主に舞台で活躍してる俳優さんなんですが、日本人気アニメの英語版吹き替えなんかも数多くこなしてます。
悪ぶってても溢れ出ちゃうピュアな乙女心・・・、何十年もストレートのフリして生きてきたハンクの人生を変えてしまう程に愛くるしいラリーを、コロコロ変わる”潤んだ瞳“と繊細なジェスチャーで熱演しています。


ハンク(ラリーの恋人)/ タック・ワトキンス(Tuc Watkins)


ハンクは、先述の通り”かまってちゃん”ラリーの恋人です。
そして、仲良しメンバーの中で唯一の家庭持ち。
長年ストレートとして妻子を養ってきましたが、常に違和感と闘っていた。
そんな保守的なハンクでしたが、ラリーとの出会いで全て変わってしまった。
現在は離婚調停中で、”じゃじゃ馬ラリー”に思いっきり振り回されちゃってます。


ハンクを演じてるのはタック・ワトキンス。
「デスパレートな妻たち」のボブ役が有名ですね。
(このシリーズでもゲイの役でした。)
本作で恋人ラリー役を演じてるアンドリュー・レイノルズとは、舞台版での共演を切っ掛けにプライベートでもパートナーに。
本作では妻子持ちのゲイ…というセンシティブな役どころですが、シックな甘み&大人の色気でもって上品に演じあげていますね。
(余談:ちょっぴりティモシー・ダルトンに似てませんか?似てないか…ww)


エモリー(マイケルのゲイ仲間)/ ロビン・デ・ヘスス(Robin de Jesús)


エモリーはマイケルのゲイ仲間の一人。
美しいものを見極める審美眼を生かし、インテリアショップの経営をしています。
腹心の友は、読書好きのバーナード。
料理が得意で、このパーティーにも手料理のラザニアを抱えて参戦。
感受性豊かなのに”空気が読めない“ところが逆に憎めなくて、ある意味天然さ・・・を感じます。
バーナードと舌戦することで”繊細な心“との調和を保ってるナイーブなオカマちゃんです。



そんな愛すべきエモリーを演じてるのはロビン・デ・ヘスス。
主に舞台で活躍してる俳優さんです。
舞台版「ボーイズ・イン・ザ・バンド」ではトニー賞にもノミネートされたそう。
私生活でのロビンはエモリーと真逆の性格だそうで、明け透けなエモリーを演じることで”一皮むけた自分”を見出すことが出来たんだそうです。
私個人的には、一番共感できたキャラ。ガラス細工の如くデリケートで感受性豊かなエモリーが一番共感出来ました。
そしてエモリーに肩入れ出来たのは、ロビン・デ・ヘススの細やかな演技力の賜物であったとも感じています。


バーナード(マイケルのゲイ仲間)/ マイケル・ベンジャミン・ワシントン(Michael Benjamin Washington)


バーナードはマイケルのゲイ仲間の一人。
本好きにはぴったり、図書館の授業員として働いています。
エモリーが大親友。
普段は大人しいのですが、音楽が掛かると一変!人が変わったように踊り狂います。
彼の心は大好きな本と同じ。普段はしっかり閉じられているのですが、音楽と共にページが開き、秘めたる感情も露になっていく。
思い出と共に生きてるタイプなので、思い出が守られている以上は強くいられる人です。


そんなバーナードを演じてるのはマイケル・ベンジャミン・ワシントン。
主に舞台で活躍していて、トニー賞受賞も果たしている実力派。
最近では舞台のシナリオ執筆にも意欲的だそうです。
TVにもちょこっと出てて、本作の製作総指揮ライアン・マーフィーが監督した「glee/グリー」にもゲスト出演してました。
バーナードって一番地味なキャラだけど、初恋の思い出を噛み締める”儚く脆いもろいウットリ顔”、そして親友を守る為に見せた”凄み”…2つの表情ギャップにウルっとしてしまいました。


カウボーイ(男娼)/ チャーリー・カーヴァー(Charlie Carver)


カウボーイはエモリーが発注した男娼。
「20ドルで何でもする」と朗らかに笑う、おつむの弱い青年。
“ケセラセラ~”な性格で何事も深読みしないのでインテリジェンスとは程遠く、マイケルやハロルドとは違う惑星で生きてる人種です。
でも皮肉にも男娼カウボーイはハロルドへのプレゼント(笑)エモリーのグッジョブですww。
しかし根が単純なだけに、メンバー達が日頃見失ってる”盲点“をたくさん持ってたりする。
認めたくないだろうけど、天はカウボーイに味方するものと思われます。。


始終”ノーテンキ”なカウボーイを演じたのはチャーリー・カーヴァー。
「デスパレートな妻たち」でリネットの双子の息子ポーターを演じて一躍人気者になりました。
現在はライアン・マーフィーが手掛けるTVホラーシリーズ「ラチェッド」に出演中です。
カウボーイ役がハマりまくってましたが、裏方動画では伝説の原作者マート・クロウリーに突っ込んだ話をするなどギラギラした一面も魅せています。
色んな顔を持つ俳優さんだし、今後楽しみですね。



映画『ボーイズ・イン・ザ・バンド』見どころ・感想


ジム・パーソンズの新しい一面が堪能できる



ジム・パーソンズ…と聞いて過剰反応してしまった人っ!
たぶん…間違いなく、「ビッグバン★セオリー」オタクですよね(笑)
私はそうです。
毎日1話ずつ見て、全シーズン何周したか数えるのをやめたくらいに。
「ハリウッド」は1ターンでした。
この2作品を制覇したファンなら、ジムの”エキセントリック&キュート“な演技がすぐにでも思い浮かぶでしょう。
人を子馬鹿にしたようなイタズラな薄笑い、どこか得意気で妖艶な瞳、デフォルメ過剰なあざとい・・・・ステップ…何となく異星人っぽいんだけど、コロコロ変化する表情に釘付け・・・で退屈しないんです。
時に愛おしく、時に空恐ろしいww。
そういう意味でも本作『ボーイズ・イン・ザ・バンド』ではどんな一面を魅せてくれるのか、期待・・しかありませんでした。
そして魅せてくれたのは<人間臭さ>だった。
どこか”浮世離れした雰囲気”がジムのイメージでしたが、ガッツリ”人間の業“を魅せてくれた。
お馴染みのジム・パーソンズ節はもちろん、燃え滾るような”泣きの演技“は最大の見どころポイント!
ジム・パーソンズの新しい一面が堪能できて大満足!やっぱり観て良かったです。



Netflixと名プロデューサー”ライアン・マーフィー”がタッグを組んだ作品!


本作『ボーイズ・イン・ザ・バンド』の製作総指揮は名プロデューサー、ライアン・マーフィーです。
言わずと知れたヒットメーカーですよね。
TVシリーズでは「glee/グリー」「アメリカン・ホラー・ストーリー」「アメリカン・クライム・ストーリー」シリーズ、「ハリウッド」「ラチェッド」などがありますし、「食べて、祈って、恋をして」などの映画も手掛けてる。
そしてオープンリー・ゲイで大成功してる人物のひとりです。
「”ライアン・マーフィー”なら間違いなし!」なのに、あのNetflixが放っておくワケありませんよね。
実は、2018年くらいからNetflixはライアン・マーフィーと5年間3億ドルで独占契約しています!
素敵すぎるタッグ!
代表的な作品は「ハリウッド」「ラチェッド」、そして本作『ボーイズ・イン・ザ・バンド』など。
5年間契約だから…今年までですか?
是非、契約更新をお願いします!


ドナルド&ハロルドは、主人公マイケルにとっての”ジキルとハイド”?


先述の通り、ドナルドとハロルドの人格は全くの対極に位置します。
心を病みながらも人に優しく、紳士に自分と向き合って暮らすドナルド。
反対に王者たる威厳に心の闇を隠し、言葉のテクニックで人を惑わすやり手のハロルド。
天使のようなドナルドと、悪魔のようなハロルド。
しかし、2人ともマイケルの腹心です。
実は普段のマイケルってドナルドの性格なんですよね。
皆を喜ばせるために部屋を飾ったり、悩める友を笑わせてあげたりして。
でも、ふと現実逃避が頭をよぎるとダメ。
人格変わって後悔するのも承知でお酒に頼っちゃう。
パーティーの日のマイケルは”5か月間の断酒“に成功して自信を取り戻してました。
だからドナルドも合流させたし、盛大に仲間を集めた。
でも思わぬアクシデントのせいで元の木阿弥に…。
そしてハロルドの登場と共に、マイケルの中の”ハイド“が大暴れしてしまいました。
哀しいかな、ドナルドとハロルドはマイケルにとっての”ジキルとハイド”。
パーティー後、全てが終わったとき、マイケルは一体どうなってしまうのか…。
そこが考察どころですね。



みんな何かで現実逃避している


『ボーイズ・イン・ザ・バンド』の登場人物たちは皆、現実逃避出来る“何か”を持っています。
マイケルはお酒、ハロルドはマリファナ、ドナルドは精神安定剤、ラリーはナンパ、エモリーは料理、バーナードは本、カウボーイは筋肉、アランとハンクはスポーツ…といった感じで。
(家庭持ちが2人ともスポーツに走るのが興味深い。)
どれも上手く折り合いをつければ良薬となりますが、没頭し過ぎると自らの足を引っ張ってしまう。
登場人物たちは暴君・・と化した主人公マイケルの毒歯にかけられていく中で、その“何か”を故意に奪われ、核を掘り起こされていくんです。
“何か”=見ないようにしてる>ですね。
だからこそ、皆が深く傷ついた。
この物語はマイケルの現実逃避・・・・が起こした悲劇なんです。
皆が深く傷つきましたが…一番大きな打撃を喰らったのがマイケル本人であることは言うまでもありません。。
私自身も重々気を付けて生きていこう。(ほんとか?)



アランは結局、ゲイなの?ストレートなの?飛び交う考察!


アランに関しても色んな考察が飛び交ってるのですが、結局ゲイなのか?ストレートなのか?…。
私もだいぶ考えちゃいました。
明らかなのは、マイケルの初恋の人であり、一生カミングアウトしたくない相手だということ。
ここは合ってますよね?
だからこそ、マイケルにとってはアラン自体が”コンプレックスの元凶“なんです。
そしてアランは親友ジャスティンの想い人でもあった。
マイケルは酔っぱらった時「ジャスティンを愛してたんだろ!」「何で捨てた!」と凄んでましたが、アランは全力で否定します。
愛してる人に電話を掛けるゲームで、震えながらもケンカ中の奥さんに電話してますし…たぶん、本当にストレートなんだと思います。
マイケルに会いに来たのは、奥さんに捨てられたくないと泣きつく為。マイケルが親友だから。
ジャスティンとの友情を終わりにしたのは、ジャスティンがゲイだと悟ったからなんでしょう。
でもマイケルには言わなかった。
アランは親友のマイケルがゲイだなんて知らなかったし、マイケル自身アランにだけは気付かれないよう”男”のフリを死守してたから。
でも、あのお酒のせいで”自ら暴露する“カタチになってしまった。
この後始末をどうするのか、新たな友情は築けるのか…。
ストレートだと仮定すると、とっても気になっちゃいます。。


マイケルは何故カニを振る舞った?


気になりませんでした?
みんなにカニを薦めまくるマイケルの姿。
しかも、みんな食べない(笑)
実は、キリスト教ではカニは不浄の食べ物とされていて、クリスチャンはあまり食べないんだそうです。
あと、ユダヤ教は特に・・・・・・・その傾向が強いみたいです。
マイケルはエセ・クリスチャンだから、あんまり気にしなかったのかも…。
ただ高級ガニを振る舞いたかっただけww。
皮肉すぎて笑える。
しかも誕生パーティーの主役、ハロルドはユダヤ教・・・・です。
だからこそ、メンバー達は気を使って食べなかったんでしょう。
もしくはメンバー達の方がよっぽどクリスチャン寄りだったか…。
どちらにしてもシュール過ぎますよね。



伝説のゲイバーが登場している


“かまってちゃん”ラリーが、これ見よがしに浮気を匂わせたシーン覚えていますか?
ナンパしたプリティ・ボーイと一緒にお酒を飲んでたシーンです。
このBar、実は”伝説のゲイバー“なんだそうです。
店名はJulius’ 。
N.Yマンハッタンでは一番古いゲイバーで、クルージング(一夜限りの相手探し)に重宝されてたそうです。
“匂わせラリー”にとっても大切な場所だったのですねww。
ウィンドウ・ガラスに”Julius’ “という50’sチックなロゴが刻まれてるので、見てみてくださいね。



主題歌となったサム&デイヴの名曲「Hold On, I’m Coming」が意味深!




サム&デイヴの名曲「Hold On, I’m Coming」が流れながらのオープニング、カッコいいですよね!
マリファナでキメキメのハロルドがレコードにそっと針を落とすのですが、その仕草だけでもこの男の”タダモノじゃない感”が伝わってきます。
そして、音に酔いしれていたハロルドのシルエットが徐々にぼやけていくカッコよさ。(うひょー!)
でもカッコいいだけじゃなく、この曲をチョイスした意味をどーしても勘ぐってしまうんです。
「君の恋人が今行くぜ!待っててよ、俺が行くから。」
「辛いときは俺に頼ってくれよ、俺の名を呼んで。必ず答えるから。」
「頑張って辛抱しろよ!今向かってるから。愛する人よ。」
こんな唄を聴きながらマイケルの家へ向かうんですよ。
愛じゃないですか?
2人は強烈に惹かれあう宿敵同士だけど、それだけじゃない。
崇高なステージで愛し合ってる。
あれも気になりますよね、マイケルがハロルドにあげた誕生日プレゼント。
ハロルドは「個人的なこと。」とメッセージカードの内容を読み上げなかったけど、何て書いてあったんだろう…?めっちゃ考えましたが…。
日付とメッセージが書かれてたらしいから、私的には”お別れの言葉”だったんじゃないかと思います。
“断酒”を始めた日付、そして「愛して」と。
そして実際この日まで断酒は続いてた。
・・・でも、この日に飲んじゃったんですよね。お酒。
だから、ハロルドの「あした電話するよ。」は、一応確認の為に・・・・・・・ってことだと思います。


最後に…。


今回はNetflix映画『ボーイズ・イン・ザ・バンド』について、あれこれと感想・考察してみましたが楽しんで頂けましたか?
ジム・パーソンズ目的で視聴しましたが、オシャレで心打つ素敵な作品でした。
欲を言えば、ブロードウェイの舞台版も是非とも・・・・配信して欲しい…!
希望が叶いますように…。



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